砥粒加工学会学術講演会(ABTEC2023)にて口頭発表を行いました.

  • 作成日:2023年09月26日

 熱処理事業部の後です.先月末に,鳥取の米子で開催されました砥粒加工学会学術講演会(ABTEC2023)にて口頭発表を行いましたので,ご紹介させて頂きます.

 アルミめっき鋼板や亜鉛めっき鋼板のプレス加工におきましては,AlやZnが軟質であるため,プレス成型時にAlやZnが金型と凝着しやすく,プレス成形性を損なう可能性があります.そのため,これらのプレス成型金型においては耐凝着性に優れた皮膜を適用する必要があります.AlやZnなどの軟質で凝着を起こしやすい材料に対しては,これらの材料に対しても摩擦係数が低く耐凝着性に優れているプラズマCVD法などによって成膜されるDLC(Diamond-like carbon)膜が広く採用されていますが,DLC膜は冷間プレス加工時に大きな面圧がかかると,金型表面のDLC膜が剥離してしまうといった問題があります.そのため,冷間プレス金型には耐凝着性や耐摩耗性だけでなく,密着性に優れ高面圧にも耐えられるコーティングが求められています.学会では,PVD膜におけるAlおよびZnに対する基礎的なトライボロジー特性を理解するため,AlおよびZnに対する各種PVD膜の耐凝着性と摩擦特性について調査した結果について発表を行いました.質疑応答では,ご意見も頂けて大変参考になりました.今回発表しました内容は,学会誌に投稿中で,現在査読者の方とやり取りをしております

 今月末は,福岡で開催されます国際会議ICT2023での発表を予定しています.今後も,学会発表や工場での取り組みについて,ブログにてご報告させて頂きます.

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